創作 詩・短歌 読み物

雑踏 靴の音 血の意・味 #短歌

幼子の穢れを知らぬ白い靴お前は蟻を殺しにきたのだ
密やかに蛹の中に灯が芽吹く蝶の羽ばたきにピンを打つ部屋
夏に向けドレス剥かれたトルソしろい肌を流行りの水着がなぞる
ボウルでは死を待つアサリ砂を吐く今日のランチはボンゴレビアンコ
「これはビジネス」と喰らうよレイルウェイ走る列車に今日もガヴァージュ
白雲が私のお気に入りの青空をよごしたああ夏休み
ねえママがいない夜にはどうすれば遊ぶお手々を切り落とせるの
歌わないピアノが1台ありました「音が聴こえる」嘘つきの画家
天使さまミロのヴィーナスの腕みたく清潔なままいのちをさらう
恋人の葬儀で履いた赤い靴あの人が好きな私はそんな

-創作, 詩・短歌, 読み物
-

© 2021 夕立ノート