「アーティストには感想とか反応してあげないと、作品を作るの辞めちゃうよ」っていう話。
それに対するカウンター…… とまではいかないかもしれないけど、それをあまりに強要するスタイルってどーなのよ?っていうのをTwitterで言ってました。
先に断っておきますと、「コメントをしなくてもいい」という話ではありません。ぼく自身、コメントをはじめとした受け手の反応を作者や作品に寄せることに付いては好意的な立場です。問題はその促し方について、というところでしょうか……
TwitterでのぼくのTweet群
リスナーが反応したほうがいいよ!っていうのは分かる話だけど、アーティスト、他の人の曲きいて反応してる?その言葉、おまえが感想ほしいがために放った方便じゃないだろうな?
— #夕立P ☔(タチやん) (@Yu_dachiP) January 12, 2021
よくよく考えてみりゃリスナーを受け手や消費者だのと称するなら、アーティストの音楽がそこに届いた時点で「受け取られた」っていうことでコミュニケーションがここで完結してる、という考え方はそりゃそうだ。
そこからどうしてアーティスト側がやれ「感想を言え」だの「布教しろ」だの言えるんだ?— #夕立P ☔(タチやん) (@Yu_dachiP) January 12, 2021
自己愛や承認欲求おおいに結構、ですが"反応"ばかり求めて作品を作ることというのは「音楽という依代によって人とのコミュニケーションを求めている」という話になるんじゃないかな。
そういう創作の道もあるんだろうけど、その文脈だけで芸術云々の道に乗っかるのは美しくないと思う派。— #夕立P ☔(タチやん) (@Yu_dachiP) January 12, 2021
フォロワーさんの言葉ですが「作曲の機材やソフトが安くなり、裾野は広がったが、そのお陰でアーティストとリスナーの関係が歪んできたように感じる」「人間そのもののアップデートが出来ていない」というのはひしひしと感じる。
— #夕立P ☔(タチやん) (@Yu_dachiP) January 12, 2021
自分が欲しているなら、まず相手に与えましょう。それが感想なり反応なりなんなり。
少なくとも自分がそれを出来ていないなら、相手がそれをしないことを咎める事はできないとぼくは思います。— #夕立P ☔(タチやん) (@Yu_dachiP) January 12, 2021
いやまぁ文句言ってるだけでもいいけど、そういう人のためになにかしてあげたい人っているんでしょうかね……?
第三者目線で考えればすぐ分かると思いますが。— #夕立P ☔(タチやん) (@Yu_dachiP) January 12, 2021
流石にぼくもこのツイート群だけで
「お前がやりたいことは音楽ではなく人間とのコミュニケーションだ」とまでは言い切らない。別に後者が悪いわけでもないし。やり方と文脈の問題はあるけどね……— #夕立P ☔(タチやん) (@Yu_dachiP) January 12, 2021
この手の話「それは恫喝や不快感をちらつかせて、他人を動かそうとする発言ですよね?」というのは本当にそうで、アーティストや作家の作品を人質に取って反応を要求している、とも読めるんですよね。
本人たちにその自覚があるかどうかは知らないですけど……
また、こんな意見もあります。
対人関係を媒介する嗜好品としての音楽
ちなみに、創作物による対人コミュニケーションを……という話については、阪大がこんなテキストを出していたりするので興味のある方は是非、読んでみてください。
同人音楽におけるCDの役割——対人関係を媒介する嗜好品としての音楽——/ The Role of CDs in Dojin Music — Music as an interpersonally mediated luxury product ってやつです。
……ぼく自身、同人音楽のレビュー企画『R3Magazine』を主催している立場なので、あまりこういう事を声高く言いたくはない気持ちも決して小さくはないんですけどね。今一度、記事タイトルのように「作品に対して感想を言うこと」について問い質してみる時期なのかなぁと。
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