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Ola Englundのトークから学ぶ、ボカロP(同人音屋)の戦略とは?

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Ola Englundのトークから学ぶ、ボカロP(同人音屋)の戦略とは?

「売りたければ売れるようになってから売ればいいじゃん」という話です。こんにちは、夕立P(@Yu_dachiP)です。

SOLAR GUITARSというギターブランドを立ち上げたThe HauntedのギタリストOla Englundをご存知でしょうか。以前、個人の日記ブログの方でも動画をチラっと取り上げたのですが、そのトークがとても「使える!」話だったので、ボカロPならびに同人音屋の皆様に向けてシェア・ぼく個人の考えをちょっとだけ公開してみます。

なお、この記事はあくまで自分および作品をとにかく売りたい、売り込みたい!という方向けの内容であり、そういったものに執着がない方に関しては「not for you」なので、そこはご理解ください。

Ola Englundって何者?

本題に入る前に、事の発端であるOlaについて軽く触れておきます。

活動について

『The Haunted』『Feared』というメタルバンドでギタリストとして活動、また機材デモやチュートリアル、トーク動画等も多数公開しており、ひょっとしたらYouTuberとしての活動の方が影響力が大きいかもしれません。

Ola Englund YOUTUBE CHANNEL

https://www.youtube.com/channel/UCfWdGyZaZODBPQc9Lu0y6aw

ギターブランド『SOLAR GUITARS』

また前述の通り、ギターブランドSOLAR GUITARSのCEOでもあります。

活動についての紹介はこれくらいにして、次はいくつかメタルバンドの金言についてご紹介したいと思います。

アーティストにとって過酷な時代の生存術

PERIPHERYの Misha Mansoor は 「メタルバンドはお金を産まなくなってしまった。これから重要なのは収入の多様化だ。」 と語り、アーティストにとって過酷な時代の生存術を提示しました。
ある時はエクストリームなシュレッダー、ある時は YouTube のエンターテイナー、そしてまたある時はギターブランドのイノベーター。Ola Englund の音楽ビジネスに対するアプローチはまさに Misha の提唱するサバイバル術を実践しています。
「生き残りたいならスマートになるべきさ。ただし、成功に簡単な方法があると考えるのは間違いだよ。そんなものはないね。全てはハードワークと献身の結果なんだ。」

『DISC REVIEW “MASTER OF THE UNIVERSE” - Marunouchi Muzik Magazine』 より引用

この言葉を踏まえて、Olaのトークである次の動画をご覧ください。英語ですが後にざっくり意訳も載せます。

Fワードがちょいちょいあるのはご愛嬌。で、ざっくり訳すと……

「お前ら週に30もメタルのアルバム出てて、この中で戦うとかやってられんわ。だったら売れるようになってから売りゃ良いじゃん。それまではシングル出すなり、常にニュースを提供し続けろ」って考え方。

ALBUMS ARE DEAD - My Tips for new bands

この「週に30もメタルのアルバム出てて、この中で戦う」というのをボカロシーンーニコニコ動画ーに置き換えてみよう。

1日に100曲以上ものリリースがあって、この中で戦うとかやってられんわ。」

Olaの言葉を実践してみる

脳直でこのOlaの言葉を信じるなら、「売れるようになってから売りゃ良い」んですけど、そこに到るまでの道筋もうっすらとOlaは提示しています。ひとつひとつ個人的(かつボカロP的な)解釈を交えて言ってみます。

「シングル出すなり」

まぁこれはニコニコ動画だともともと単曲動画で出すのが前提なところがあるので、そういう意味では多くの方が既に実践していると思われるでしょう。実はそれだけでは足りてません

どういうことかと言いますと「コンスタントに(かつ一定以上のクオリティは担保した)シングルを出せ」ということです。継続かつ定期的な作品の露出によって、リスナー側に存在感をアピールすることです。

なにもぼくみたいにひと月に6曲とかリリースしろっていう話でもありません。そんなにやると今度はリスナー側が追いかけるのに疲れますww

大体の場合、ひと月かふた月に1曲ほどシングルを発表するくらいでいいのではないでしょうか。あくまで予測ですが。

常にニュースを提供し続けろ

一時期、音楽ブログ「こおろぎさんち」をはじめとしたDTMerブログが乱立した時期がありました(当ブログも、そのうちのひとつに当てはまる……)。

ここでは以下のようなポイントがあります。

  • リスナー以外にも、むしろ競合相手である他のアーティストにもアプローチする
  • 検索サイトからアーティストのブログやサイトへの流入を狙う
  • 有益な情報を発信することで、アーティストとしての信頼性を高める

まぁ要するに「ブログなりYouTuberなりVTuberなり初めて情報を発信しろ」ってことです。
TwitterのようなSNSではなくblogやvlogのような形で情報を発信する方が良い理由は、次の通りです。

  • Twitterはログが流れていき、すぐにアクセスしづらくなる
  • 上記の理由により、たとえ情報Tweetがバズっても「その場限りで情報をキャッチできた人」しか救えない
  • ブログやVlogのような形で残しておくと、検索サイトから情報を探せるので、ピンポイントで救える人(情報を探している人)が増える
これからは記録に残る情報発信も。ブログをはじめてみよう。

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むすび

ざっくり言うと……

  1. コンスタントにシングル出せ
  2. 有益な情報を発信しろ

この2点に尽きます。これを継続していけばOlaの言う「売れるようになってから売りゃ良い」ところまでたどり着ける、はずです。ぼくの個人的かつ同人に割ける分しかないリソースだけでも、ぼくレベル(発行した同人誌がAmazonの売れ筋ランキング上位を独占するとか)までは行けます。

あまり言ってもぼくのポジショントークなので、そこは気をつけていますが……

とはいえ、やってみないことには物事は進展しません。「有益な情報を発信しろ」が厳しそうなボカロPおよび同人音屋は、プランの片方である「コンスタントにシングル出せ」だけでも実践してみてはどうでしょうか?

蛇足そのいち

ちなみに、まったく戦略や告知などのプロモーション努力なく無名の方が曲だけアップするのみのだと、SoundCloudの場合だいたい25再生くらい、ニコニコ動画(ここだと動画なので、例えば動きのない1枚絵で歌詞字幕のみみたいなもの)だと100〜200再生前後くらいが、ぼく個人の観測範囲での再生回数の基準です。もちろんこれ以上の数字を叩き出せる人はいますが、そういう事ができる人の方が少ないのは言っておきます。

蛇足そのに

前述のOlaはYouTuberとしての活動も活発ですが、その一環に『sunday with ola riff challenge』という試みがあります。
これは様々な方をVlogに参入させる意図もあるのか?と思いました。とにかく人々を巻き込む力が強い。

  • この記事を書いた人

夕立P

2012年頃から音楽的な素養が全く無い状態からDTMを始める。それから少ししたくらいにアナログでのイラストを描くことも始める。 だいたい下手の横好きを自覚しながら、やたらめったに様々な創作分野・ジャンルを渡り歩き続けています。最近は文房具にお熱。わりとピーキーで辛辣なことも書きますので、当サイトの記事はあくまで一個人の考え方として捉えてください。 いま欲しいものリストはこれです。

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