情報が古くなってきたので新たに書いてみます。こんにちは、夕立P(@Yu_dachiP)です。
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以前からiPhoneでの作曲作業を推し進めている当ブログですが、iOS11へのアップデートに従って、使えなくなるDTMアプリもいくつかあったりしまして(代表的なものだとnano studioとか)、以前の記事に注釈しておかなければならなかったり、そもそも記事の趣旨が台無しになるものもありました。
この記事とか。せっかく紹介したアプリが新しいOSに対応していないので、もう使えません。
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デジモノの進化によって古いものが淘汰されるのはよくあることですので、辛いと言えば辛いのですが、それはそれとして今使えるアプリでiPhone作曲について紹介していこうかと思います。
そもそもこの記事の前身となったものの目的について
とにかく「iOS音楽アプリ○○選!」という記事がやたら多く、どれを使っていけばいいのかの指針にならない……というようなものが散見されたので、いちユーザーとして勝手に憤慨したのが元々です。「アップル iPadで音楽制作に使える優れたアプリ99選」とかもうアプリを選ばせるつもり全くないでしょう、みたいな。
というわけで実際に使ってみた雑感を書いた記事もあったのですが、その中でもお気に入り・実用的なものをこちらで紹介していこうかと思います。
iPhoneDTMでのメイン使用アプリ4つ
代表的なものからお高いものまで、ざっと挙げていきましょう。基本的にこっちで紹介するのはいわゆるDAWソフトです。
GarageBand
iPhoneユーザーには説明不要の作曲アプリですね。スケール機能とmidi打ち込み部でのコード機能を組み合わせれば、打ち込み速度では最も素早く曲が出来上がるのではないでしょうか。またギターのmidi打ち込み等では、ピアノロールの下部にコード演奏専用のノート部分が用意されていたりします。内蔵シンセのAlchemyの音色や、ドラム打ち込みの手間を省けたりするDrummer機能など、魅力的な音色や機能も備えています。外部の音源アプリをGarageBand内で使う機能のInter-App-Audioにも対応していますので、同じく対応アプリを読み込んで使うこともできます。ただ、ミキサー部分が弱いのが弱点かな、と。価格はこの手のアプリの中ではびっくりするほど安いです。
KORG Gadget
他のDAWと比べると「ソング・シーン・シーケンス」といったちょっと独自の打ち込み画面に慣れる必要がある気がします。出音について、EDM系などのクラブトラックはシンセがとてもいい感じ。用意されているドラム系の音は若干弱い(特にキック)気もします。外部からサンプリングして引っ張ってくるのがいいでしょう。また録音機能はあるものの、波形データの扱いにも弱いのと、外部音源を扱えません。音源を追加するにはApp内課金か、他のKORGの音源アプリを購入する必要があります。幸い、KORGはセールをちょくちょくやってくれますが、非セール時にこのアプリの音源を全部揃えようとすると大変な金額になりますのでご注意ください。
なお、無料お試しのLE版が用意されていますので、UIや操作感についてはそちらでいじってみてから購入するのをオススメします。
また、”KORG Gadget エバンジェリスト”を自称されているくらんけさん(@Gadget_Junkies)のこちらのサイトで操作や音色エディット等のノウハウが執筆されているので、ユーザーの方にはオススメです。ユーザー作品のピックアップも面白いですよ!
http://gadget-junkies.net/
FL Studio Mobile 3
UIが非常にミニマムな感じになって生まれ変わったFL Studio Mpbile。英語やDAWに不慣れな方、初心者を自称する方にはあまりオススメしません。
そういえば旧版のFL Studio Mobile(ユニバーサルアプリ対応していない方)はApp Storeでの表記がFLSMとなっており、その価格設定も10万超えという事態になっています。いや、普通にアプリを取り下げてくれればいいのに……?
BeatHawk
いつの間にか?ユニバーサルアプリ化してiPhoneでも使えるようになりました。プラグインメーカーとしても有名なUVIが出しているアプリです。
UIは赤色ベースでかっこよくまとまっておりますが、前述したFL Studio Mobileと同じように英語やDAWに不慣れな方、初心者を自称する方にはあまりオススメしません。
また、動画を掲載しますが「ピアノロールの画面端で打ち込みをしようとすると画面が激しく揺れる」というような操作性の悪さ等もちょっと目立つかな……
音に関しては頻繁に課金音源が追加されて通知がバンバン鳴ります。さすが音源プラグインメーカー。
iPhoneDTMでのサブ使用アプリ4つと、その目的
こちらは楽曲制作に必須ではないものの、人によっては使うであろうアプリをピックアップしました。
Mobile VOCALOID Editor
ボーカルがいないぼっちDTMerの味方!……でなくとも、お気に入りのボーカルを気軽に採用できる革命的音声合成ソフトのiOS版です。ライブラリ数は記事執筆時点で32(デフォルト音源を含む)。1ライブラリにつき2400円程度で、比較的低価格でボカロを追加することができます(アプリ自体も購入する必要があります)。
音声処理部はPC版でいうV2エンジンと同等らしいので、気になる方は注意しましょう。歌唱データについてはPC版と同じVSQX形式で書き出せます。
Amplitube
定番のギターアンプシミュレーターアプリですね。なんと最新版はPC版と同じ音声処理をしてくれるとのことで、音についてもありがたいです。ギターやベースを演奏できる方は、そういうトラックを追加する時に活躍してくれるでしょう。GarageBandにもアンプは付いてますけど。あとiPhoneとギター等の楽器の接続には、そのためのデバイスが別途必要となります。iRigProとか。
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djayPro
iOSアプリの中でも、djay→djay2→djayProと進化を遂げてきた定番DJアプリです。クラブトラックでのエフェクトプレイを楽曲で使いたい時にどうぞ。もちろんiPhoneDJとかいう曲芸じみたこともできます。なおユニバーサルアプリではなく、iPhone版とiPad版で違うアプリなので注意。
iKaossilator
サクッと飛び道具やフィルを差し込みたい時に、これを使うと文字通り秒速でそういう素材を作れます。スケール機能で音を外さずに演奏できるというのをセールスポイントにしていますけど、ライブとかで使ってる人は(ぼくは)見たことがないですね……誰かいませんかね。
まとめ
iPhoneだけでも選択肢が相当出てきた時代ですが、他のジャンルのアプリと比べてやはり割高な部分は否めません。その中からハズレない選択をするためには人柱のレビューがいるなあと思い、書いてみました。
同じiOSでもiPadとなると、更に選択肢が増えてアプリの価格も高くなります(CubasisとかAuria ProとかModstepとか)。
予算や作りたい音楽のジャンル、やりたいこと(もしくはやりたくないこと)を総合的に見て、良い音が出るとか楽できるとかそういったアプリのチョイスをしていくのがよろしいかと思います。
なお筆者がこの中から3つ選べと言われたら、GarageBandとKORG GadgetとMobile VOCALOID Editorです。メインとなるDAW系アプリが2つありますが気にしない。
他の方の作品になりますが、こちらの楽曲が上記の3つのアプリで作られたとのことで、作例として紹介させていただきます。
作者の地球はかい爆弾さんのサイトはこちら。
→http://100000megadeath.info/
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